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2008年03月22日

100万回生きたねこにより生かされている俺

いつまで経っても色褪せない、燦然とした輝きを放つアニメ、それが「カウボーイビバップ」だ。
一言が重く突き刺さり、反芻し自問自答をしたあの日々・・・。
数多くの叙情的名言が生まれ、中でも仁義や生きる事の価値や美学は筆舌に尽くし難い。
カメラワークや細部の無駄ともいえる描きこみ(情熱)も素敵すぎて、俺の感性を刺激しまくりんぐである。
特にいい歳こいたおっさん、ジェットの生き様・美学に感銘するぜ。渋いねぇ…おたく渋いぜぇ(ジョジョ風)

没個性になるな!尖って生きるべしッッッ。
母親のミルクを吸うときには、決してワーブリングきかせないようにしようね…苦笑。

「手は手でしか洗えない 得ようと思ったらまず与えよ」・・・つまりチャーリーはヤレって言ってんすよ。 ※1

俺が深く印象に残っているのは、スパイクが死ぬ決意を決めた時に、相棒に話した「100万回生きたねこ」の引用。
これはそう…スパイクの生き様と同じ…つまりシンクロニシティだ。

私的に100万回生きたねこは、心が枯渇した大人にもお奨めの名作であると考える。
斯く言う俺も、あまりの不可思議な最後に驚き、この本を血眼になって朗読したもんである。
本質を見抜くのに時間がかかったもんだ…。ブレイクスルーする為に何回も読み直した。

  • 飼い主を嫌いな猫→無残な死→一方で飼い主は猫を溺愛する→生死を100万回繰り返す→死ぬのが平気な猫→
  • 初めて自分の主体を持った自由な野良猫になった猫→周辺の猫と自分を比べ高慢になっていく猫→1匹だけ自分に見向きもしない白猫に惹かれる猫→100万回死んだ事を話してもそっけない白猫→
  • 初めて自分の意思を相手に伝えた猫→愛す喜びや幸福感を理解した猫→白猫の老死に100万回涙した猫→2度と生き返らなかった猫

これら全ての断片を複雑に絡めた時、やがて核心が見えてくるだろう…。
断言する、これは決して表面上の愛というテーマに依存はしていない。
(大言壮語したものの本当の真意は作者のみぞ知る訳だが)
俺はようやく穿った見方で捉え、自分なりの合点のいく解釈に辿りつく事が出来た。

果たして皆さんはどの様な答えを打ち出すだろうか?


100万回生きた猫という作品を読んでから、ふと思う時がある。

よくブログで「毎日だりぃー」のような文面を見るけど、そいつらの生きるという意味って、猫が無感情で100万回生きた感じなんだろうなと思っちまう。
輪廻転生じゃなくとも、生に対する価値観はその程度なんじゃないか?なって。

きっとそいつらが100万回生きた猫を読んでも、単なる愛情劇にしか感じられないんだろうなぁと。
これじゃあ、猫の最後の1回には到底おいつけないだろう。
(まぁ読んだ人各々が自由に考えればよいのだけれども)

皮肉にも猫本人が潜在的に「一度きりの生」の価値観を理解していたってことさ。
生まれた時から経験するであろう喜怒哀楽は、二度と体験する事はなく後戻り出来ないからこそ、そこに本当の意味がある。
幾度も再生出来る人生になったなら、それらは只の無益な労苦となってしまうからだ。
  • 100万回主人によって飼わされ続け(受動的)・100万回過去を否定し続けた・意味の無い喜び怒り哀しみ。
そして呪縛(無益な労苦)から解放された猫は、生き返れるであろうにも拘わらずその望みを選ばなかった。
つまりは生き返≠ネいを選択した。(もしかすると単なる生そのものへの限界を感じたのかもしれない)

飼い主の一方通行による飼い殺しに近い死、それに対し初めて自由になり己の意思で愛した白猫の死を対比させ、重みを問うているのだろう。
自分が何度も生まれ変わる事を、周りの雌猫達に自慢していた。寧ろその生まれ変わって生きる行為に感じる事は、これといってなかった。
でもソレは実際には無意味で価値がなかったもんだと知る。
白猫が主人公の「3回転宙返り」や「君は1回も生き終っていないんだろ?」の問いに興味を示さなかったのも、私たちに対する(価値の)問いかけと捉える事が出来るのである。

このお話は若年層のガキに読んで聞かせても、逡巡し読む度に解釈に迷い、考えに考えるが答えが見えてこないという状態になるのではないだろうか?
それ程奥が深く、一度きりの生に対する皮肉めいた問いかけが濃密に凝縮された作品なのだ。
たかが30数ページそこらの絵本にも拘わらずだ。

人か又は何かを愛したとしよう、私達はソレを恒久に失いたくは無いと考える。心の中で時間(幸福感)よ止まってくれ!と咆哮してしまうもんだ。
けれども、私達に永久の時間≠ヘなく与えられてもないのである。
それだから故、何時来るかもしれないであろう悲しみや決別に脅えながら、今この時間こそを大切にすべきなのではないのか?


俯瞰して意識を変えよう。能動的に感情を掴み取りたいよね。喜びも幸福も慕情もそう。
まだまだこの世に、やり残した事があるんじゃないかな…?そうなってしまわぬ前に。
やり直しがきかないんだから。一度きりの人生。

俺は、100万回生きた猫の最後の1回を追いかけ続ける。
さすればガニメデで時が止まったままの時計も、やがて動き出すだろう…。※ビバップSession #10


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